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2005年05月13日

個人間土地売買の注意点

質問

現在、父が所有している田舎の土地(固定資産税も殆どかかっていません)
を買いたいという方がいて、「売ろうかと考えている」という相談を父からされた
息子です。
ひとまず、売るにしても、売る側の準備があると思います。
そこで、失敗や損のしない形の実施手順を教えて頂きたく。
どこから、どのように手を付けて準備すれば良いのでしょうか?
買主は、父の昔の友人の知り合いだそうで、お会いしたことはない様です。


回答
個人売買の注意点ですか。
買主の方は注意点が沢山ありますが、売主の方は注意点と言っても、ほとんど無いんですよね。

細かい事を言えばあるにありますが、それをココで取り上げても、不動産の経験のない方が一人で出来るとは思えませんし。

そんな訳で、売主として注意する大事なポイントは2点だけです。
1. 代金を確実に受け取る。
2. 物件(売る土地)に欠点があれば、正直に買主に話して承諾を売る。

まず「代金を確実に受け取る」ですが、当たり前すぎるくらいに当たり前の事ですね。(笑)
しかし、意外と個人間売買では、この当たり前のことが、なされていないようです。

私が相談を受けたトラブルとしては、
「代金を分割にして、途中まで支払ってもらったが、残りの数回分が支払われない。」が数回ありました。

一般に個人間売買はお互いに顔見知りであるとか、友人の紹介である等の場合が多いと思います。物件価格自体も低額のようです。
というよりも、低額でローンを組む必要が無く、知人なので個人間で売買した、のようなかんじなのだと思います。

3年払いなどの条件で売買するケースもあるようですが、いくら知人でもこれは止めた方が良いでしょうね。
3年の間に、状況がどう変化するかわかりません。

残代金授受は「名義変更と引換えに現金一括」が大原則です。

ちなみに不動産業者が取引に関与する場合、残金決済は残代金一括で、銀行の支店で取引を行います。
又、金種も振込による決済か(その場で振り込み確認)、もしくは現金です。
20年間600件以上売買してきましたが、ただの一度も、個人小切手の決済はありません。
会社の小切手もただ一度だけ、一部上場企業の小切手で応じた事があるだけです。
付け加えますと、銀行の支店長名義の振り出し小切手は、現金と同一視されますがこれによる決済も、あまりありません。600件のうち数十件程度です。

そんな訳で不動産売買の代金は、
いつもニコニコ現金払い」(笑)
これが常識です。


次に「物件に欠点があれば正直に話して、承諾を得ておく。」ですが、これは重要な事です。
境界がハッキリしていないとか、土地に建築廃材が捨てられ埋め立てられている(笑)などの欠点や、欠点ではないのですが、建築にあたり水利組合の承諾が要るとか、物件内に使用されていない井戸がある、隣の家の水道管を通させてやっている等々、有れば正直に買主に話しておく事です。

そして出来れば、契約書にその旨記載しておきましょう。

例えば、「買主は本物件南側に、現在売主が使用していない井戸がある事を、売主から告知されその存在を確認したうえで、本物件を現状有姿で買い受けることを承諾した。(以下、どうのこうの)」みたいなかんじです。

何故わざわざ契約書に書く事が必要かというと、こうした欠点がある土地の売買では、通常代金でその欠点を調整している事が多いと思います。
「こんな欠点が有ります。その代わりこの価格にします。」みたいなかんじですね。

それでそうしたやり取りがなされたうえで、売買に至ったのは、当事者間ではハッキリ認識されているのですが、その旨記載した文書が無いと、第三者には分からないからです。

約束事をなぜ、いちいち文書しておかないといけないのか?
例えば私の売買経験のなかでは、売主が契約から決済までわずか数ヶ月にもかかわらず、死亡したケースがありました。
このケースでは売主がよう壁を築造して買主に引き渡す特約がありましたが、これも文書になっていたので、事情の分からない相続人に説明する事が出来ました。

しかし、口約束なら工事代が多額なので、紛糾必至だったと思います。
もっとも、素人同士でもこんな約束の場合はさすがに、文書を残すでしょうが。

欠点がある土地を売って、後日買主が知らなかったと言い出して、裁判になれば売主が負けます。
そんな悪人はめったにいないでしょうが、しかし次のような例はいくらでも有ります。

「うちの主人は人が良い人だから、よその家の水道管が通っている土地を、○○さんのところから買わされた。」
価格で調整していたにもかかわらず、こんな事あとから言いふらされたら、シャクでしょう。

だから、いくら時間が経って記憶があいまいになっても、また第三者が見ても、ハッキリと事情の分かる文書が必要です。

長々と書きましたが、そうした欠点が無い土地なら、気をつける点はただ一つ。

代金と引替えでなければ、名義変更に応じない。

これだけです。
ウ〜ン、だったら不動産業者、要らないか?(爆)
posted by アムズ at 07:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 売買の質問 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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